
「未経験でも採用される人」と「何度も落ちる人」の決定的な違い
「未経験でも挑戦したいけれど、面接で落ち続けてしまう…」
「未経験OKの求人に応募しても、実際は経験者が採用される」
そんな声を、私はこれまで何百人もの転職相談の中で聞いてきました。
WEB業界・児童福祉業界・建設業界の3業界で人事部長を務め、現在は企業向け採用支援サービスを行う立場から見ると──
**未経験転職で成功する人には“共通する行動パターン”**があります。
本記事では、現場を知る元人事の視点から、未経験転職を成功させるための5ステップを実践的に解説します。
なぜ「未経験可」でも落ちるのか?
求人票に「未経験歓迎」と書かれていても、書類選考で落とされる人が多いのが現実です。
その理由は、企業が「本当に未経験でも伸びる人か」を厳しく見極めているからです。
特に中途採用では、“ポテンシャル”と“学習意欲”を具体的に示せるかが重要。
逆に言えば、「前職で何を学び、どう応用できるか」を言語化できない人は、採用側に魅力が伝わりません。
企業が未経験者に求める“3つの資質”
厚生労働省の「令和6年版 労働経済白書」では、企業の約6割が「即戦力よりも成長意欲を重視する」と回答しています。
出典:厚生労働省 労働経済白書 2024年版
しかし同時に、採用担当者が感じる課題の上位に「未経験者の早期離職」があります。
つまり、「やる気はあるが、現場に適応できない」ケースが多いのです。
私が見てきた3業界では、以下の違いがありました。
| 業界 | 未経験者に求める力 | よくある失敗 |
|---|---|---|
| WEB業界 | 自主学習力・変化への柔軟さ | 受け身すぎて成長が遅れる |
| 児童福祉業界 | 共感力・コミュニケーション | 感情的になりすぎて燃え尽きる |
| 建設業界 | 忍耐力・チーム意識 | 体力や安全意識を軽視する |
どの業界でも共通するのは、「姿勢」や「行動」がすぐに結果に出るという点です。
元事務職からWebデザイナーに転身したAさん
Aさん(30代・女性)は事務職からWebデザイナーへ転職を希望していました。
最初の半年は30社に応募しても全滅。
しかし、ポートフォリオと自己PRを作り直したところ、3社目で内定を獲得。
彼女が変えたのはたった3つです。
- 事務職での「資料作成」「顧客対応」を“デザイン構成力・ヒアリング力”として転用
- 毎日の学習記録をSNSで発信(企業が「継続力」を確認できた)
- 「未経験者に教える姿勢がある企業」を狙い撃ちした応募戦略
この3点で、採用担当者から「伸びしろが見える」と高評価を受けました。
未経験転職を成功させる5ステップ
STEP1. 自分の「転用できるスキル」を棚卸しする
→ まずは前職で培った共通スキル(対人力・管理力・調整力など)を整理しましょう。
「営業で培ったヒアリング力」「保育で磨いた観察力」など、どの業界でも活かせます。
STEP2. “なぜその業界に挑戦したいか”を明確にする
→ 志望動機は「憧れ」ではなく、「自分の経験×社会の変化」で語ると説得力が増します。
例:「DX化の波でWeb業界のニーズが高まっている中、自分の分析力を活かせると思った」。
STEP3. 学習・実践で“行動の証拠”を作る
→ 独学でも構いません。資格・ポートフォリオ・SNS発信など、「本気度の見える形」を用意しましょう。
STEP4. 面接では「成長仮説」を語る
→ 「最初の3ヶ月は〇〇に集中し、半年後に△△を任せられるレベルに」と、学習ロードマップを語れる人は強い。
STEP5. “育てる企業”を見極めて応募する
→ 未経験採用に慣れている企業は、教育体制・OJT文化・評価制度が整っています。
口コミサイト(転職会議・OpenWorkなど)で社員の声もチェック。
キャリアチェンジの先にある「自分軸のキャリア」
未経験転職の本質は「キャリアのやり直し」ではなく、“キャリアの拡張”です。
経験が少なくても、正しい戦略を持てば「選ばれる側」になれる。
私が支援した方々も、転職後に「年収+50万円」「残業月20時間減」など、具体的な変化を実現しています。
「明日からできる3つのキャリア行動」
- 紙に「今のスキル・活かせるスキル・足りないスキル」を3列で書き出す
- 志望業界の求人5件を読み、共通キーワードをチェック
- 学習計画を1週間単位で立てて、SNSや日記で記録する
まずは1つだけでOK。行動すれば必ず変化が起こります。
まとめ
転職は「勢い」ではなく「設計」。
そして設計には、“自分を理解する時間”が必要です。
キャリアアドバイザーの転職相談サービスでは、
自己分析・市場分析・求人戦略を一気通貫で支援。
“転職してよかった”と思える道を、一緒に設計します。


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